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L'Oneiropompe / 夢先案内猫

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Jan Toorop - 3人の花嫁




torch  サンセット・ダンス  torch
夫の本棚の蔵書テーマは オカルティズムと エロティシズム

ヤン・トーロップの描く絵のモチーフが 夫のアンテナに ビビッときたため
本棚の美術コーナーに だいぶ前から ヤン・トーロップが一冊置いてある


ヤン・トーロップは 新印象派に属する画家の1人


新印象派とは 印象派の動きを受けて 
19世紀末から 20世紀初頭にかけて存在した絵画の一傾向で 新印象主義とも呼ばれる
ジョルジュ・スーラによって創始されたと言われている

科学性を重視し 印象派による光の捉え方 色彩分割を より理論化し
点描法によって 光を捉える事が可能である と考えたられた

そのため 新印象派の画家達の作品の多くは 点描画の作品らしい




私は ヤン・トーロップは 画家としてのデッサン力が 低いような感じがして
それ程 好きな画家ではありません


でも ( だいぶ前の事ですが ) 言う事を聞かないで グズル子供に 
ヤン・トーロップの ちょっと気持ち悪い感じの絵が とても役に立った時期がありました



画家 ヤン・トーロップ ( JAN TOOROP )

1858年 生まれ      1928年 死去


ヤン・トーロップは 1858年に オランダ領ジャワ島 プールウォレッジョで生まれ
14歳頃 オランダに移住するまでは ジャワ島で育ちました

作品には 少年時代を過ごしたジャワの伝統文化 ジャワの版画や 
ワヤン劇の人形たち それらの影響が色濃く感じられます

WAYANG KULIT 
wayang kulit 1wayang kulit 2

アムステルダムやブリュッセルで学び アンソール等と出会い サンボリズムの洗礼を受ける
1884年頃に 友人のアンソールに感化され 印象派様式の作品を制作し始める
ヴェルハーレンと一緒に イギリス旅行して ロンドンで 
モリスや ロゼッティら ラファエル前派の影響を受ける

1885年にアイルランドを旅行して ケルト美術にも傾倒し 
更に そこで出逢った地元の女性と結婚している
1886年 ジョルジュ・スーラを知り 点描法的作品に傾倒する

1890年代前半頃に 独創的な密集して波立つ感じの 線描等の特徴を持つ画風を確立
1905年に カトリックに改宗   1928年 オランダのハーグで死去





ヤン・トーロップの代表作 「 3人の花嫁 」
three brides

ニョロニョロした ヘビ女のように見える女性は 大勢の空気の精 シルフィード達です
大勢の空気の精が 3人の花嫁を取り囲んで 白バラや白ユリを捧げています


絵の中央に腰掛けている 長いベールを被っている花嫁は 人間に嫁ぐ 「 地上の花嫁 」
穏やかな表情は 純潔と母性を 透けて見える裸体は 地上の女性美をあらわしています

左側の首を曲げている マリアのようなポーズの花嫁は 神に嫁ぐ 「 天国の花嫁 」

右側で ちょっとムスッとした表情の花嫁は 悪魔に嫁ぐ「 地獄の花嫁 」
首や胸に 蛇と髑髏を飾られた 冷酷で官能的な 「 ファム・ファタル 」


左右上の方に描かれた 婚礼の鐘は 十字架につけられたキリストの手に繋がっています

3人の花嫁たちの足元に描かれいてるミミズのようなのは ミミズではなく イバラです
イバラが辺り一面に 敷き詰められています
イバラは 「 魂を気高く保つことでしか希望はない 」 という事を表しているそうです

「 3人の花嫁 」 では ヤン・トーロップは 
「 精神的なる宇宙と 官能的なものの結婚による美の誕生 」 を表現しているそうです


それを 読み取るのは 難しいですね!!





言う事を聞かずにグズル子供が怖がった ヤン・トーロップの ニョロニョロ系の絵

ニョロニョロしたのは 空気の精 シルフィード達ですが
子供には 悪い子を連れ去りにやって来るヘビ女 と 教えて
言う事を聞かずにグズルと
「 ママが パパの怖い本を開いて 呪文を唱えると 本の中から 怖いヘビ女が来る! 」
 と 言って脅かしました   ( だいぶ前の懐かしい想い出です )


おお死よ 汝の勝利は何処にかある
grave


運命
fatalism


スフィンクス
shpinx


私が グズル子供を脅かす事に活用したため
子供は 今でも ヤン・トーロップの絵が 嫌いらしいです!!
torch 夢先案内猫 夫婦 torch



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